駄句

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  • 風もよし土筆摘みつみ谷地の奥
  • 朧夜をゆっくりとゆく影二つ
  • 酌み交わし夜更けて今朝の蜆汁
  • 畑打ちや土にめり込む老ひとり
  • 旧家あり暗き式台雛の段
  • 啓蟄やおらが世来たりいざ出でむ
  • 東風吹いて薄着の襟を搔き合わす
  • シベリアへ弔意伝えよ雁の風呂
  • グルメとやこれまた菜飯はうまさうな
  • かすかなる音たてるらむ木の芽吹く
  • 縁に寝る横目に香る沈丁花
  • 脚止まる藪をつんざく初音かな
  • 谷水のきらめき浴びて蕗のたう
  • 茱萸の黄金あたりを明るくす