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今日は雪が降った。

しばらくぶりの雪だ。

うっすらと、屋根に2センチほど積もった。

 さて雪は、果たしてお昼頃には止み。雨となった。そして雪は消えてしまった。

 

ガラス窓の内側から外を眺め、加藤周一の本を読んで一日が暮れた。

 

「天皇制について」の論考に大いに興味を引かれる。

日本の大衆にとって、天皇とは何なのか、今までいろいろな本を読んでみたがそこのところは分からなかった。この論考でそこのところがおぼろげながら理解できるような気がした。

要点はこういうことかと思う。

● 日本人の深い根本的な意識は、神道的なものを背景にしている。

つまり、絶対的な価値を持つものがなにもない。すべてが相対的な価値でしかない。(神は八百万であって、唯一絶対の神がいない、ということか?)

そこでは、理性、生命、自由などの人間的価値でさえ、絶対的究極の価値ではなく、すべて相対化されてしまう。

● 天皇は宗教ではなく、宗教の代用品として受け入れられた。

● 日本社会の人間関係は、横に浅く縦に深い―「縦の意識構造」となっている。

家長、先祖に対する日本人の感情が、天皇に対する感情と密接に結びついている。

 

よって、

”そこに国家神道として天皇を絶対化されれば、それが絶対的価値として受け入れられてしまう”

ということになるのだろうか。