読書

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埃を払って引っ張り出した本。

『武蔵野物語』三浦朱門集英社新書・2000・第1刷)

 

内容はほぼ忘却の彼方、それなので読み返しは新鮮。

その構成は、おおよそ、

1部ー武蔵野の地形地誌、歴史

2部ー東京府立2中(現・立川高校)の同級生たち

3部ー石川酒造の古文書

 

さすがに文書家、読み進むうちに叙述の的確さに引き込まれ、

改めて武蔵野の何たるかを教えられたる心地す。

 

1部~今までの「ぶら多摩活動」で内容はほぼ了解事項。

 

2部~旧制中学生の飾らない、おおらかな交友。

都内からの入学者を「東京白人」、多摩地付きの入学者を「武蔵野インデアン」

と呼び習わしていた由。

著者は密かに旧友たち、とくに地付きの旧家の同級生を「多摩豪族」と。

 

3部~古文書解読から見えてくる、多摩に生き多摩に留まる豪族の生活。

名主階層の豪族の、江戸時代を通じて次第に頭角を現してくる自立の過程。

江戸は間違いなく近代を用意していた?

 

一度読んだはずなのに、

いやあ! 改めて読ませられた。

 

あっぱれ!!!