2016-06-29 駄句 六月七日 (柿の花) ・散りてなお甘き実残す柿の花 ・照り映える葉陰にここぞ柿の花 ・晴れ晴れとふるさとの野の柿落花 (黴) ・厭われしもうま酒醸せ黴の花 ・築五〇木陰に沈む黴の宿 ・味噌醤油黴のちからの香りかな ・古き塔黴の湿りも神寂びて 六月二一日 (鮎) ・喧嘩して鮎ともどもに釣られける ・里暮れて鮎の哀れや魚籠の中 ・煌めいて淵の底岩鮎走る (紫蘇) ・紫蘇の香や今宵のやっこの一段と ・青紫蘇や香りも清し胡瓜揉み ・紫蘇の香に激す気持ちをなだめられ ・紫蘇しぼる母の手しわの赤きかな