気付
養老大先生の本を読んでいてふと気付いた。
先生が口を酸っぱくして、あれだけの著作で言いたかった根本は何だろうと。
もしかして、それは「自分の頭で考えろ」と言うことに尽きるのではないだろうか。
世の中のことや、ものの見方や、ものの考え方について自分の頭で考えたことは、ほとんどない。いつもいつも、本だとかテレビだとか偉い人の話を、かみ砕いて理解するだけが精いっぱいだったような気がする。
それは取りも直さず、他人の頭だけで考えいたということ。それを極端に行ってみれば、自分の人生をほとんど他人の頭に預けていた、と言うことになるだろう。これは、今更ながらだけれど、どう考えてもおかしい。
自分の考え方が、もしかすると間違っているじゃないか? 世の中の人はそうは考えないんじゃないか? もし自分の考えが世の中の人と違うとすれば、自分は世の中からつまはじきされるんじゃないか? 。それはあまりにも、恐ろしいことだ! 。
このように思ったに違いない。
そう気づいてみて、なんということだと思った。
いまだ自分には、個人がない!!