雪崩
「自分はこうである」という「個」の意識を明確に持っているのだろうか?
むしろ、「個」の意識は、組織あるいは共同体又はグループの中に埋没していて、「その団体の意識がすなわち私の意識」と一体となっているように思われる。
そして、「個」をふくめた私をまるごと、その団体があんじょう上手いこと生かしてくれる、と思ってもいる。
また、その団体の意識に沿ってさえいれば、「私の個」も安心して、それに包まれていられる。
団体の意識は往々にしてリーダーの意識が代弁する。
だから、
●いつでも、その団体が私のことをあんじょう上手いこと生かしてくれる、だろうと期待しているだけだし、それで安心も出来る。
●その団体がリベラルだろうと保守主義(場合によっては軍国主義)だろうが、私の個はそれを選択しない。私に個がないのだから、選択しようがない。
●そして、まるで振り子のように、あっちへだろうと、こっちへだろうと、無原則に揺れ動く。
●個がないから揺れ動くのは皆一緒だ。まるで雪崩のように、わあ~っと同じ方向へ動いていく。
私の中に「個の自立」があり得るだろうか?。
どうも何年経っても、それは期待できそうにない。