惜春

春は菜の花、桃の花、ついでにタンポポ、野辺の花。 へたな写真は、小さく小さく。ならば未熟が目立たない。 春は一体何だろう。単なる季節の一つかな。いやいやどうも、それとばかりは言えないような。 春には何かがあるらしい。人の心を揺り動かすような、…

寂獏

春の盛りに 春に盛りは、却って寂しいものかもしれない。 その寂しさが身に沁みるようになったら、そろそろ終わりが近いと思った方がいい、などという出まかせが却って身にしみる。人はいつでもさみしいに違いない。そのさみしさに耐えられず、遠くへうっち…

畢竟

つまるところは どうせ最後は虚しくなるんだから、なにをしてもいいと思う。 自分の思いのおもむくままに、やりたいことをやればいい。あれをしてはダメ、これはしちゃあイカン、などと考える必要は全くない。それがたとえ、世間から非難されるようなことで…

余寒

3月並みの気温。 晩年と言うものは、誰にとっても寒いものなのかもしれない。 そんな寒さが、ここへきてやってこようとは夢に思わなかった。迂闊と言えば迂闊、歳をとれば当然のことながら孤独に陥る。この世に一人ある、という感が深まるのはことの必然なの…

演歌

黄昏の1杯 昨日から、「美空ひばり」などの演歌に聞き入っている。 最も感情に沁み入る唄は、ひばりが歌う、「津軽のふるさと」と言うものだが、どうしてこの唄がこんなにまでも自己の感情を揺さぶるにだろう。 そこが分からないので、他の人の歌うのを聞い…

脱却

いつまでも思い悩むな 自分の行きたい道に戻りたいと思う。 いつまでも思い悩んでいても仕方がない。過去は、仕方がないけど、忘れる。 未来へ! と言ってもそんなにあるわけではない。ないからこそ、未来の方角に歩きたい。 やりたいこと、考えたいこと、こ…

茫然

手に着かない このところ、なにも手に着かない状況が続いている。 ぶら多摩クラブの岩崎氏から、もはや全く用なしですよ、と言われたことがショックだった。 もう用は無い、と直接言われたわけではないが、彼のいうことを頭で考えればそうなる。 だったら何…

哀悼

せめて桜を 夕刻の成城駅前を何度もうろうろと探し歩く。 高級住宅街の駅前には、縄のれんの1軒だにもない。 しかしどこかで一杯やらなければ、どうにも心が落ち着かない気がする。 残された奥さんが思ったよりも明るい顔を見せてくれたことが、せめても救…

民族

日本人はどういう民族なのだろうか?。 今、道を歩いていても、電車に乗っていても、どこへ行っても スマートフォンを見ていない人はいない。 日本人のほぼ3分の1は、おそらくこういう状態なのだろうと思う。 こんなに誰もかれもがスマートフォンを買うのな…

立腹

なにを見ても腹がたつ。 以前はこんなことがなかったから、明らかに歳のせいなのだろう。 しかし、歳のせいとはこれっぽっちも自覚していない。で、始末に困る。 一番腹立たしいのは、何でもかでも英語であることだ。 街の中の看板や宣伝の印刷物は、ここが…

馬鹿

馬鹿はどこまで行っても馬鹿である。 自分を省みてそう思う。 悲しいけれど、馬鹿は利口にはなれない。ずっと馬鹿なままである。 ああ!、もう少し利口だったらなあ、 とため息が出る。 もう少し利口だったら、もう少し上手に世を渡れただろうに、と思う。 …

楽天

わが民族は? 「中世=憂き世 vs 近世=浮き世」 と喝破した人がいる。 わが民族の思想の重層性を示しているとのこと。 すぐに思い浮かぶのは、鎌倉時代=『方丈記』『徒然草』、これに対し江戸時代=『浮世床』『好色一代男』など。 なるほどなあと思う。 …

風雪

2週連続の大雪 朝から降っている雪は、夜になってもまだ止みそうもない。 それどころか、ひゅーと風が鳴ると横から雪がふきつける。 東京で2週連続して雪、というのも珍しいだろうし、2回とも積雪2,30㎝になる、というのもまれなことに違いない。 こ…

無常

「無常」ということの講演を聞いて 大学の先生が「無常」について話をしてくださった。 とても難しいテーマなので、先生の話を簡単にまとめることは困難だが、忘れないうちに要約だけでも書きとめておこうと思う。 ① 「無常」とは何か 永遠不滅の物は無く、…

翼賛

安倍首相がやろうとしているのは、つまるところ小泉さんの2番煎じなのだろうと思う。 2番煎じに加えて、隙あらば憲法改正なのだろう。 結局また、強いものはますます強く、弱いものは果てしなく弱く、という将来の社会が透けて見えるような気がする。つま…

選挙

明日は東京都議会選挙だ。 しかし投票に行く気はちっとも起きない。結果は分かっているような気がするからだ。 即ち、自民圧勝。他はみな沈没。ミエミエのような気がする。 これでもし、結果が全く違うと言うことになれば、今後の選挙に期待が持てるのだが、…

残余

ネットのブログなど見ていると、投稿している人のタイプは概ね3種類かと思われる。 ①頭に去来したことをともかくも書いて置く。 ②書いて人目を引き地域活性化などに役立てたい。 ③ともかくブログで有名になってもっともっと儲けたい。 この中で、①と②は読む…

建前

橋本市長の従軍慰安婦発言をちらりと聞いた。 正直言ってそれほど非難さるべき発言だとは思われない。と言うのは、おそらく橋本氏は自分が思うところの本音をはっきりと述べたのだろうと思うからだ。 氏の考え方そのものに全面的に賛成するものではないが、…

捜し続けているものがある。 まだ見つかっていない。このまま見つからないかもしれない。 何処へ行けば、それがあるのかも分からない。 捜しているものがどんなものであるかさえ、はっきりしていない。 これじゃあ、見つかる筈がない。 と思うこともあるが、…

選択

強引なる円安誘導にて、 石油から食料品から、日用品をなべて値上がりせしめ、 既にして国際競争力を失いしつつある、一部製造業をば助けしめ、 競争力を失った原因をば、ひたすら従業員の責に求めていよいよ正社員をば馘首せしむ。 企業の前に人なし。企業…

雪崩

「自分はこうである」という「個」の意識を明確に持っているのだろうか? むしろ、「個」の意識は、組織あるいは共同体又はグループの中に埋没していて、「その団体の意識がすなわち私の意識」と一体となっているように思われる。 そして、「個」をふくめた…

一触

尖閣列島問題で感じること。 ●マスコミは視聴者に対して煽りたてるような報道をしているように見える。(特にTV) ●ネット上の意見を見ると、バカにされてはいられない。日本は対抗せよ。との意見が多いように見受けられる。 この意見は、日本人成人の少数…

今日は雪が降った。 しばらくぶりの雪だ。 うっすらと、屋根に2センチほど積もった。 さて雪は、果たしてお昼頃には止み。雨となった。そして雪は消えてしまった。 ガラス窓の内側から外を眺め、加藤周一の本を読んで一日が暮れた。 「天皇制について」の論…