駄句

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四月一六日・句会

  • 彼岸とや雪が都心に積もるほど
  • 蛙聞くふる里今は如何にある
  • 花よ散れ散ればこころは安からむ
  • ぶかぶかの園服に散る桜かな
  • 森閑か若葉が香る中に入る
  • あれよ花一時に咲き散り去り逝きぬ
  • 永き日や下だけ暮れて時の鐘
  • こころ虚し花散り芽吹き終わるころ
  • 立ち話麗らかなれば去りがたし
  • 朝散歩長閑に行けるところまで
  • 植え継がれ柳やわらか芦野の田

駄句

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  • 風もよし土筆摘みつみ谷地の奥
  • 朧夜をゆっくりとゆく影二つ
  • 酌み交わし夜更けて今朝の蜆汁
  • 畑打ちや土にめり込む老ひとり
  • 旧家あり暗き式台雛の段
  • 啓蟄やおらが世来たりいざ出でむ
  • 東風吹いて薄着の襟を搔き合わす
  • シベリアへ弔意伝えよ雁の風呂
  • グルメとやこれまた菜飯はうまさうな
  • かすかなる音たてるらむ木の芽吹く
  • 縁に寝る横目に香る沈丁花
  • 脚止まる藪をつんざく初音かな
  • 谷水のきらめき浴びて蕗のたう
  • 茱萸の黄金あたりを明るくす

 

 

訪春

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待っていた春、らしいけれどどうでもいい。

季節は待っていようといまいと緩やかに移り変わる。

そんなことを気にしても仕方がないだろうと思う。

 

いろいろに咲く花を見て、ああ! きれいだナと思う気持ちが大事かもしれない。

とかく歳とって、気持までカサカサになって干からびてくるのを最近とみに実感する。

感動を、みずみずしく感動する心がやっぱり大事だと知る。

 

少しばかりのストレスと大いなるゆったりと時々真剣に、生活できればそれで。

残りはわずか、無理無体にシャカリキになるなかれ。

ぼちぼちおます、でちょうどいいかナ。